2026年5月8日
国立天文台(石垣島天文台)、東京大学などの研究者とアマチュア観測家からなる研究チームは、2024年1月10日に太陽系外縁天体 (612533) 2002 XV93 が背景の恒星を隠す掩蔽(えんぺい)現象を、日本国内の3地点で観測しました。その結果、東京大学木曽観測所シュミットカメラの Tomo-e Gozen(トモエゴゼン) で得られたデータなどから、星の光が天体の縁で急に消えるのではなく、予想外になだらかに変化する様子を捉え、詳細な解析により 2002 XV93 の周囲に非常に薄い大気が存在することを明らかにしました。
今回の成果は、冥王星以外の太陽系外縁天体で初めて大気の存在を示したものです。直径約500 km級の小さな天体でも、少なくとも一時的には大気を持ち得ることを示す発見で、太陽系外縁天体の活動性や揮発性物質の保持に関する従来の理解を見直す成果です。
木曽観測所での観測は、光・赤外線天文学大学間連携のキャンペーンとして実施されました。
本研究成果に基づく学術論文は、2026年5月4日に、国際学術誌「Nature Astronomy」 に掲載されました。

太陽系外縁天体2002 XV93が恒星を隠す際、大気によって恒星が緩やかに暗くなっていく様子の想像図。(クレジット: 国立天文台)
詳細は以下の各機関のプレスリリースにてご確認いただけます。
・国立天文台
https://www.nao.ac.jp/news/science/2026/20260505-prc.html
・東京大学
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/11134/
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/en/press/11134/