遠方ガンマ線バーストGRB130606Aの残光観測に成功

2013年6月6日に発生したガンマ線バーストGRB130606A(参考文献1)の残光について、名古屋大学永山貴宏特任助教は、名古屋大学南アフリカ天文台IRSF1.4m望遠鏡を使った近赤外測光観測に成功した(参考文献2)。可視光に比べ、近赤外波長域で極端に明るいという報告を受け、カナリア大望遠鏡にて、フォローアップ観測(参考文献3)が実施され、赤方偏移z~5.9という127億年彼方で起きた爆発現象であることが分かった。

 

 図1 IRSF望遠鏡で観測したガンマ線バーストGRB 130606A

 図1は発生から、約30分後のIRSF望遠鏡による観測画像とと同じ領域の2MASS画像(参考文献4)との比較である。IRSFの画像には、中心付近に2MASSでは検出されていない明るい天体が中心付近に写っている。光赤外大学間連携では、南アフリカ、チリ、日本を拠点に、遠方ガンマ線バーストの即時多色測光観測ネットワークを行なっており、今後より遠方からのガンマ線バーストの残光検出が期待される。

 

参考文献1: Ukwatta et al., 2013, GCN Circular 14781
参考文献2: Takahiro Nagayama, 2013, GCN Circular 14784, 14793
参考文献3: Castro-Tirado et al., 2013, GCN Circular 14790, 14796
参考文献4: Skrutskie et al., 2006, AJ, 131, 1163.


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